君の知らないあんばやし
私は富山というあまり目立たない県の出身のせいか
他県の方々と地元の常識が違っている時がある
よく、居候先の方々と何気なく喋っていると「それなに?」と聞かれ、
それが実は地元だけの常識だったということを知り、お互い驚くのだ
その一つが富山の縁日の定番「あんばやし」、
地元での通称は「田楽」または「味噌こんにゃく」と呼ばれるものだ
当然ほとんどの皆さんは知らないだろうとおもうので
軽く解説させていただく
・あんばやしは富山県の郷土料理で味噌田楽の一種(画像左)
・薄く三角に切った白こんにゃくを竹串に刺して熱湯で茹で、
生姜の効いた甘辛味の味噌だれをかけたもの
・富山の縁日の定番で、ルーレットを回し、
出た数字の本数を皿に盛ってくれる(画像右)
Wikipediaより引用
値段は祭りの縁日では大体200円である
町内会が主催する小さいイベントなら100円のときもある
こんにゃくでは縁日の食べ物としては地味かもしれないが
この生姜の効いた味噌とこんにゃくの相性がとてもよい
さらにはヘルシーでお腹にたまりにくいので
飽きずに無限に食べることができるような代物だ
また、ルーレットで本数を決めるというゲーム性もいい
画像にもあるように大体は7~15本の振れ幅だ
そして、残念ながら7本にあたってしまっても店の主人が気前よく
「仕方ない!サービスで10本あげよう!」
と言ってくれるのもお祭りの風流の一つだ
まぁ正直、この料理に必要なのは
「こんにゃく」と「生姜味噌」という非常に原価の低いものなので
多少のサービスをしても店側はあまりダメージを受けない
このルーレットで本数を決めるのはよく考えられたシステムだと
思ってしまうようになったのは私が汚れてしまった証なのか
しかし、わかっていてもこのギャンブル性は
祭りの雰囲気も相まって、未だに熱くなってしまうものなのだ
皆さんも富山の祭りへ行く機会があれば、
一度食べてみてはいかがだろうか